COLUMNコラム

10月におすすめの花たち

2018.10.03

お彼岸も過ぎてすっかり夏が終わったと思ったら、先日は気温が30°を越えて秋の花たちもきっと驚いたことでしょう。台風がいくつもきて不安定な天気が続いていますが、旬を迎えた秋のお花たちは力強く咲き誇っています。9月よりもより繊細な花や面白い形の実ものを10月はおすすめします。

 

ホトトギス

ランに似た小さな紫の花が連なるホトトギスは、同じ名前の鳥の模様に似ていることから由来されています。分類はユリの仲間になります。美しいまだら模様がエキゾチックな印象で和風にも洋風にも似合います。一輪挿しでも花が引き立ちますし、ダリアや実ものなどと秋の花材とも良く合います。花が連なっている花の形が美しい花ですので、短く切りすぎずに空間をしっかり使って活けてあげるとホトトギスの良さが一層引き立ちます。

ワレモコウ

見た目からはわからない、桜や梅、桃と同じバラ科の植物です。花の花弁がなく、赤茶色の萼の部分の色が長く残るので、花持ちが良い花材です。もともとカサカサとした触り心地でそのままドライフラワーとして使うことができます。見頃の終わりのサインは、見た目の変化はあまりなく、雄しべが落ち始めたらです。黒いつぶつぶのようなカスが落ちたらそれは雄しべです。主役で飾るというよりも、秋の草花と合わせて飾ると繊細ながらもスパイスの効いたアレンジになります。

シュウメイギク

キクという名前を持っていますが、葉の形が似ているところから付けられた名前で、キンポウゲ科アネモネの仲間です。ほよほよとしたフォルムや薄い花びらのつき方がアネモネと似ていますよね。ワレモコウなどとも相性が良く、一輪挿しで凛としたイメージで飾ってもよいですし、他の小花などとかわいらしく飾ることもできます。花びらがパラパラと落ちやすいので、衝撃や水切れには注意が必要です。

水が下がりやすいので、購入して自宅で飾る時にしんなりしていたら「湯揚げ」がおすすめです。湯揚げが向かない花の種類もありますのでご注意ください。

<湯揚げの方法>

用意するもの

★熱湯:カップ1杯程度

☆水:20cmくらいの深さがあるバケツや花瓶

①花を新聞紙等、紙に巻く ※お湯の湯気が花に当たらないようにするためです。

②茎を2cm程斜めにカットする。

③★熱湯に10~20秒程度つける

④☆水に1~2時間つけておく。

ソラナム パンプキン

かわいいミニカボチャの見た目をしている実ですが、ナス科の植物ソラナムの仲間です。ソラナムはナス科の総称で、野菜のナスやじゃがいもの他に、観賞用の種類も多いです。ソラナム・ラントネッティーという品種は青紫色の花を楽しむ種類もあります。 このパンプキンのように実を楽しみものは、トマトのような赤い実のアカナス、赤や黄色の丸い実をつけるフユサンゴ、狐の顔の形をしたフォックスフェイスなどがあります。ハロウィンの飾りにも大活躍する花材です。 寒さに弱いものが多いので室内で楽しみましょう。

フォックスフェイス

ソラナムでも紹介があったように、フォックスフェイスも同じナス科の植物です。別名でツノナスやカナリアナスと呼ばれています。こちらも観賞用のため食べられません。切り口を水につけなくてもしおれにくいので、花瓶を使わずに飾ることもできますし、実だけ切り離して飾ることもできます。(オフィス ハロウィン装飾でも紹介しました)ドライにすると、綺麗な黄土色になって飾ることができます。途中実が柔らかく黒ずんできますがその時期を我慢して干し続けると、空洞になり、綺麗なドライになります。

秋の花

秋の花は深い色味や紅葉した葉と良く似合います。一輪ざしてでも十分に飾れる家材が多く、気温も落ち着いて花持ちが良い季節になりますので切花を愛でるよい機会です。